自分本位
2022年01月31日 伊藤彰峰
昨年の秋に東京へ研修(という名の旅行)に行ってきたので、行った場所の感想や、感じたこと、思いついたことなどを少し書こうと思います。
趣味というほど頻繁に行(おこな)っている訳ではありませんが、写真を撮るのが好きです。
まずはこちら
虎ノ門ヒルズの照明を撮った1枚。
虎ノ門ヒルズは地上部分しか見ていないのですが、今回は人が少なくて少し寂しい印象を受ける場所でした。感想としては「悪くない」といった感じ。
普段からたまにカメラを持ち出して写真を撮りにいったりするのですが、撮ったものが気に入らないことが多く、それによってさらに頻度が下がって… ということを繰り返していました。ただ、最近やっとどういったものを撮りたいのかがわかってきました。
今までは、撮ったものを誰かに見せるわけでもないのに、具体的なものばかり撮っていたな、と。自分のために撮るのだから、後から写真を見た時にそれが何なのかわからなくても良いなと思ったわけです。そんなことよりも、綺麗だと感じる絵、自分でも何だかよくわからないし覚えてないけど何となく良いと感じられる絵を撮りたいと思うようになっていました。
こんなようなことを考えている時に出かけた今回の旅行で撮った1枚です。個人的には「悪くない」と思ってます。
続いてはこちら
国立競技場の入口ゲートを撮った1枚。
平日の午前中にいったのですが(目当ての蕎麦屋の開店時間までの暇つぶし)、観光している人やジョギングしている人などがちらほらと見受けられました。
何か催しがあった訳ではないので、周りをぐるっと一周散歩しただけですが、案内サインにはどんな書体が使われているのか見たりしてなかなか有意義な暇つぶしになりました。
この写真はその散歩中に撮ったものです。
ロボットが囚われて収容されているように見えた訳です。平日の午前中に閉まっている入口ゲートに対して熱心に何回もシャッターを切っているいい歳した大人がそこにいたわけです。周りから見たらなかなかファンキーな状況ですね。実際、散歩中のカップルが、ちょっと引いてる感じでこちらを見ていた気がします。
1枚目の写真は何かわからなくても良い(と思って撮っている)ので、仕事(商業デザインまたはグラフィックデザインなど)に活かすにはハードルが高いですが、この2枚目の写真はあるものを他のものに例えているので、仕事に活かしやすい視点です。
どちらかに限定する必要はないので、引き出しは多くもっていたいものです。
最後はこちら
「ル・パルクの色 遊びと企て」ジュリオ・ル・パルク展
-銀座メゾンエルメス フォーラム
色や光など、いま自分が興味をもっている方向といえる内容でとても楽しめたのですが、それらの作品はさることながら、ロケーション・スタッフ・天候含め、要素が全てかみあった非常に素晴らしい展覧会でした。
店内混雑緩和のため、店舗内ではなく外の通りに面したエレベーターを使って会場の8・9階まで行くのですが、裏口の雰囲気漂うエレベーターの前から丁寧な接客をしていただき、アバンギャルドというか何というか適切な言葉が思い浮かびませんが、普段の生活とは明らかに違うと思わせる、高揚するような気持ちを抱きました。すでにこの時点でこの展覧会に概ね満足できるだろうと思っていました(少なくとも後悔することはないだろうと)。そこから自分1人を乗せてエレベーターは上がっていきます(厳密にはエレベーターを操作するスタッフもいるので2人)。このエレベーターで上がっていくのも、焦らされているようで良かったです。そして目的の階に着き、エレベーターの扉が開いたら、そこにはお辞儀をして待つスタッフの方が!
高級といえる品の良い体験でした。
普段の生活の中で特別な体験をすることはなかなかないですが(だから普段の生活なんですが…)、自ら望めば割と容易に体験できるものだなと改めて思いました。
今回の研修(旅行)はこんなところです。
もちろんこれら以外の場所にも行きましたし、他にもいろいろな要素がありますが、振り返れば旅行の最中いつも考えていたのは「変えたいもの・変えたくないもの・変わってほしいもの・変わってほしくないもの・変わりゆくもの・変わらないもの」についてでした。
また行こうと思います。